テキストサイズ

暗い少女は明るい少女?

第55章 純の話

柊一はその純の子供っぽい仕草が面白かったのか、また笑う。
純も柊一に釣られるように少し笑った。

「なんだ、ちゃんと笑えるじゃん。」 

柊一がいきなり真顔でそんなこと言うから純は驚いた。

「え?」

「僕がずっと笑ってたの、純は気付いてた?」

「えっ?そりゃ、気付いてたけど…あ、もしかして柊一の笑顔ってわざと…」

柊一はケラケラ笑う。

「じゃなきゃ、あんな作り笑いにならないよ。」

純は少しホッとする。
彼は案外、明るい人なのだと。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ