無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

倉敷の美観地区へ着いたのは昼前であった。
僕たちはまず、腹ごしらえと倉敷駅の方へ向かった。

「俺、ラーメン食べたい！」

如月が唐突に言い出す。

「いきなりだなぁ。まあ、ラーメンも良いけどさ。」

如月が言い出すものだから、僕も食べたいななんて思う。
ところがお昼時のせいかラーメン屋どころかどこもいっぱいだ。
倉敷駅までの道のどこかでご飯を食べようと思っていたが、結局、倉敷駅まで行ってしまった。

「大丈夫よ。駅ならレストランぐらい、いくらでもあるでしょ？」

灰音が言うことは正論だ。