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暗い少女は明るい少女?

第56章 今しか出来ないこと

翌日
僕は白地に水色のストライプのワイシャツにジーパン、如月はダークグリーンの写真柄のVネックのTシャツにベージュのダボついたズボンだ。

「やっぱり柊一はオシャレじゃん。」

「そうか?これ上下ともファストファッションの店で買ってるけど。」

「凝った服がどうこうじゃなくて合わせ方が上手なのよ、柊一は。」

不意に女の子の声がして振り返ると灰音と相沢さんがいた。
灰音はライトグリーンの五分袖の襟が付いた前開きのワンピース、相沢さんは水色のリボンタイがついたブラウスに紺のフレアスカート。
涼しげで2人ともよく似合っている。

「相変わらずオシャレだよな。灰音も相沢さんも。」

すると灰音が言う。

「相沢さんは確かに自分に似合う服が分かってるからオシャレだけど。私はオシャレじゃなくて無難なの。私と同じ年頃の誰が着ても似合う格好。美奈でも相沢さんでも。」

昨日の僕と全く同じ言葉だ。
その途端、如月が笑い出した。

「柊一も灰音も揃いも揃って…。お前ら、やっぱり幼馴染みだな!」

僕と灰音は顔を見合わせて

「幼馴染みって関係ある?」

「さあ?」

と首を傾げたのだった。

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