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暗い少女は明るい少女?

第56章 今しか出来ないこと

アウトレットモールまで行った僕たちは男女で別れて周ることにした。
今回は灰音がいるし、相沢さんも安心だろうと思いきや…

ビクッ!

いきなり相沢さんが肩を震わせる。
相沢さんの視線の方に目を向けるとブルーの制服の高校生。
僕はその高校生の顔を見た瞬間、驚いて腰を抜かしかけた。
前に行った時に相沢さんを拉致した男だった。

「相沢さんっ!」

「ちょっと、柊一?」

僕は咄嗟に相沢さんの手を掴んで夢中で走り出した。
灰音と如月は訳が分からないという顔で僕たちの後を追い掛ける。
僕は物陰に隠れたところで振り返る。

「良かった、気付かれてない。」

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