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暗い少女は明るい少女?

第15章 修学旅行記

「住んでたって、東京に?」

「いや、千葉だよ。でも、千葉には成田空港しかなくて。ほら、成田って国際線が主だし。」

「ああ、なるほど。」

僕が千葉に住んでたのは灰音に会うよりもっと前のことだ。
僕たちは現在16歳。灰音に会ったのはちょうど10年前で6歳の頃。千葉に住んでたのは生まれてからの5年間、5歳までだ。
かなり懐かしかった。

「随分変わったな。すごく大きくなった。」

僕はそう言った。

「昔はここまで大きくなかったんだ。」灰音が聞く。

「うん。第3ターミナルなんてなんかなかったし。」

僕たちは話しながらバスに乗った。
これから日光まで向かう。この長いバスの時間は車窓からの東京観光である。
バスガイドさんは綺麗な女の人だった。

「みなさん、おはようございます。」

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