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暗い少女は明るい少女?

第15章 修学旅行記

その夜、
2人部屋で僕と純は布団に横になってた。

「明日は東京観光だな。どこか楽しみなところある?」

「東京タワーかな?初めてなんだ。」純が言う。

「僕はお台場の観覧車。透明って楽しそう。」 

「ああ、ゴンドラの全面ガラス張りの。」

「そう。純、乗ろうぜ。」 

「ああ。」

純はそう言って窓の外を眺めた。
真っ暗で何も見えない。
唐突に純が言った。

「柊一、電気消せ。」

「え?」

「いいからっ!消せ!」

激しい口調だった。
純がこんな口調をする時は何かある証拠だ。
僕は部屋の入口へ行くと電気を消した。
そして窓辺に行った。

「純、何かあったか?」

「あれ見ろ。」

窓の外にはいかにも怪しげな人影…。

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