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「お前、怪我してないか？何も変なところないか？」

「純、一体どうしたの？」　

美奈は純を心配そうに見る。そりゃそうだ。何があったか知らないだから。
僕は、純をとりあえず落ち着かせることにした。　

「美奈、純は疲れてるみたいだから先に帰って寝かせるよ。」

美奈は僕をじっと見て言った。　

「柊一、何かあった？」

僕はドキッとした。

「べ、別に何もないよ。」

僕は無理に笑顔を作って見せた。
笑顔には自信があったのだが作り笑いが見え見えだったらしい。特に灰音には。

「ねえ、柊一、調子でも悪い？」

灰音にごまかしは通用しない。

「だ、大丈夫だよ！」

僕はそう言うと純を引っ張り逃げるように部屋へ駆け戻った。
部屋に戻った僕は純に尋ねた。

「純、なぜ美奈に言わなかった？」　

「心配するからだよ。」純は答えた。