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暗い少女は明るい少女?

第15章 修学旅行記

売店にはたくさんの生徒がいた。

「これは弟に、こっちは従妹かな?」

僕は日光東照宮の置物を弟に、三猿の可愛らしいストラップを従妹に買った。  

「柊一もお土産買いに来たの?」

後ろから声をかけられた。
珍しく髪を降ろした灰音が立っていた。入浴時間の後の自由時間だから当たり前だが。

「どうしたの?」

僕がちょっと驚いてポカンとしているのを見て灰音が不思議そうな顔をした。

「別に。ところで美奈は?」

灰音は美奈と同じ部屋のハズだ。

「美奈は自販機に行った。」

「何だって!」 

声を上げたのは純だ。
そう言えば自販機は外にあるはずだ。純は走ってロビーを出て自販機に向かった。

「美奈っ!」 

「???。純?どうかした?」

美奈はちゃんと自販機の前に居た。純の慌てようにキョトンとするばかりであった。

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