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ハルカ

第8章 ~灰色の世界~

大翔『とりあえず、行くか。』

宗『どこに?』

大翔『家。』

宗『あぁ。』

大翔『…』

宗『…』



2人で歩く。
いつぶりかはお互いわからないほど、2人きりになるのは久しぶりだ。


宗『あの人は…?』

大翔『俺の大切な人…』

宗『そっか…』

大翔『泣かせたくないんだよな~…もう…』

宗『…』

大翔『お前さ、あの時の女は?』

宗『んなの、もう知らない。』

大翔『ふ~ん…』

宗『…この話はさ、お袋に言わないでくれない?』

大翔『…まだ言ってんの?』

宗『いや…もう何も言ってないし、なかったことみたいになってるし。』

大翔『…!?』

宗『だからさ…』

大翔『…』




あの時、宗の母親…大翔の義母の取り乱し方はあまりにひどかった。

我が子を守る為、運転していた女性罵声を浴びせ、しまいには被害者のことも悪く言っていた。


そんな人が家族だということを悠に言わないでおけるだろうか…
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