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愛のため。

第137章 保留。

布団で寝転んで顔をくっつけて
携帯電話で面白い動画を見たり、
素敵な曲を聴きながらキスをして。
そして笑ったり、抱き合ったり、泣いたり。


そして私は切り出す。
もう連絡しないで。
なんで出会う女の人の相談を
私にするの?
…自分でも何故だかわからないって?

私に真剣に女心の相談に
のってほしいのもあるだろうけど、
でも、多分、やっぱり、
私に見せつけてるんだよね。
俺がいなくなってもいいのか?
って。
「私がいるのにもうやめて。
誰かの物にはならないで」
って。そう言わせたいんだよね?
…そうだとわかっていても、
私は今は言えないよ。
あと15年経たないと私はあなたを選べない。
だからとりあえず終わろう。
とりあえず真面目に生きていきたい。

でも、保留される。

自分の中では終わりと区切ったので、
最後に思い出をと。
キスを撮影。
これさえあれば、
愛を形に残せておけば、
私はずっとあなたを思っていられる。
寂しくなっても、
耐えることができるよ。

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