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【黒バス】「短編集です。」【腐向け】

第2章 「俺が君を溺愛するお話」 高尾×緑間

高尾の腕に強く抱き締められ、緑間は肩に顔をうずめる。


「真ちゃん…真ちゃん…好き」

強く抱き締め返すと、高尾の絞ったような声が聞こえてきた。


「俺も、高尾が…好き、なのだよ」


小さい頃のように無邪気に好きと言えなくなった今でも、伝える方法はたくさんある。


お互いが相手を想い続けていれば、いつか実る時が来る。



「真ちゃんっ…俺のお嫁さんになってください」


昔のようにプロポーズをされる。

あの時と同じ顔をしている高尾に、緑間は嬉しさを感じた。


「もちろんなのだよ」

拒む理由もなく、ふわりと冗談を込めて笑う。

その笑顔に、また高尾も惹かれた。



「ちゃんとした肩書きなんかなくても、俺たちはずっと一緒だよ」

「馬鹿っ、照れることを言うな!」


少しずついつもの調子に戻ってくる。

そうすると、何だか可笑しくなって、2人は顔を見合わせて盛大に笑った。




'結婚'なんて肩書きがなくても、それより大切なものがある。

その大切なものを、2人はこの瞬間手に入れた。







「長生きしろよ、高尾」


「真ちゃん残して逝けるわけないし」



この全てが、俺が君を溺愛する理由だ。

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