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【黒バス】「短編集です。」【腐向け】

第2章 「俺が君を溺愛するお話」 高尾×緑間

放課後の職員室、他の先生たちもほとんど帰り、高尾と緑間だけがこの空間に残される。

もう外は真っ暗で、部活も終わっている。


「高尾」

「なぁに、真ちゃん」


小さい頃から変わりなく、高尾は優しい目をして緑間の話を聞く。



「高尾は、…その、俺のことをどう思っている?」

「いつも言ってるように、大好きだよ」


高尾は顔色一つ変えることなく、微笑み続けている。

その笑顔がまた、心に深く突き刺さる。


「俺も、高尾が好きだ。…でも、高尾は、」

泣きそうな顔と声で話し続ける。

自分の胸の内を曝け出すのが辛くて、声が詰まる。


「…っ、本当に、俺のことを好きではないだろう」

高尾の気持ちを否定するように言ってしまうと、胸が苦しくて涙が溢れて来る。


目の前が歪んで高尾の顔がはっきりと見えない。

ただただ泣き続けていると、唇に何か温かくて柔らかいものが当たる感覚がした。


「ん…っ?たか、おっ」

驚いて目を見開くと、目の前に高尾の顔がドアップに映っていた。


暫くして、唇が名残惜しそうに離れて行く。


「真ちゃん、俺はね、本当に真ちゃんのことが大好きなんだよ。いっつも照れ隠しして、ふざけてるようにしか見えないかもしれないけど」


高尾の目にも、涙が溜まっている。

瞬きをすると、その涙が頬を伝う。


ああ、本気だったんだ、と安心すると、更にぼろぼろと涙が零れ落ちてきた。

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