【黒バス】「短編集です。」【腐向け】
第5章 「お泊まり」 黄瀬×赤司
ーあれから数時間。
夜中まで何回も愛し合った。
すっかり媚薬の効果も切れ、僕は平常心に戻った。
…あ、ちょっと修正。平常心と言っても、まだお泊まりのわくわくは続いている。
「赤司っち、布団掛けないと…」
ダブルベッドの上で、涼太が僕に布団を掛けてくれる。
服こそ着たものの、さっきまで全裸だったから風邪には注意しないといけない。
「あぁ、ありがとう、涼太」
ふわりと微笑んで、目を合わせたまま布団に入る。
「赤司っちが寝るまで俺起きてるよ。独りで起きてたらまた泣いちゃうかもしれないっスから」
…そうだな。
先に涼太が寝ちゃうと、ちょっと心細いというか、怖い。
「…その代わり、眠たくなったら寝ていいからな」
「わかってるっスよ」
チュッと唇にキスを落とされる。
本当に幸せで、明日このまま涼太が帰ってしまうんだと思うと、寂しくて堪らなかった。
だけど、逆に強くなれたような気もして、我慢しようとも思った。
目の前の涼太の顔をもう一度見て、目を閉じる。
ー明日起きたら、キスで涼太を起こそう。
ーそして、朝ご飯を食べて、笑顔で涼太を見送ろう。
ーあ…昼から仕事って言ってたから、少し早く起こそう。
ー帰す前に、もう一回キスしよう。
そんなことを考えながら、僕は眠りにつく。
頭の中は涼太でいっぱいで、幸せそのものだった。
ー今回だけじゃなくて、また、お泊まりしたいな。
いつかは、同棲……なんちゃって。