
妄想でいず、暴走中。
第2章 矢浪蓮、暴走。
机の中にノートがないことに気づき、見るからに焦っている日向が可哀想になり、日向に近付く。
本当のこと言わないとな、と思ったのに。
学級委員だから、忘れ物をチェックしていただとか。
そんなことしたことなかったししようと思ったこともないくせに。とんだデマカセだ。
日向を怖がらせないように、にこにこと笑顔を崩さないようにするが、気が動転してやけに高圧的な態度になってしまう。
何言ってるんだ俺。
こんなことが言いたいんじゃなくて、早く日向にノート返して謝らないと。
ノートを手渡して謝ろうとしたら、全く違う言葉が出てきた。
「日向って、大人しそうな顔して頭の中はお花畑なんだね?」
…なんてこと言うんだ、俺は。
