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妄想でいず、暴走中。

第4章 はじめての、デート。

「へ、変じゃないかなぁ…」



自室の全身鏡の前で、くるりと一周回る。

お気に入りの白いワンピースに、薄いレモンイエローのカーディガン。
髪には小さな白いお花の髪飾り。
メイクは薄いピンクのチークとリップグロス。


昔から決めていた、『初デートコーディネート』だ。
普段の妄想がこんなところで役に立つとは。

ていうか、これってデート…でいいんだよね?


ずっと憧れていた単語に胸がふわふわ踊る。と、同時に不安が過る。


「うぅ、緊張するなぁ…」


産まれてこの方、男の子と二人っきりで遊んだことなんてないものなので。



矢浪君は、やっぱりデートとかしたことあるのかな?
かっこいいしモテるし、やっぱりあるんだろうなぁ…。


と、胸のあたりにチクリとした違和感。


(なんだろ…?)


首を傾げ、ふと時計を見ると、もう家を出なくては行けない時間だった。

「わああ!もうこんな時間!そろそろ出ないと!」



ぱたぱたと階段をかけ降り、いってきます!リビングにいるお母さんに声をかけて家を出た。

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