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妄想でいず、暴走中。

第4章 はじめての、デート。

日向は話しながら顔に影を落とした。
日向の男子が苦手って言うのは、俺が思っていたより日向にとっては深刻な悩みだったんだ。


男子が苦手な日向は恋愛に対する憧れだけが募っていき、結果、あのノートを産み出したんだ。


「あは、ごめんね、つまんない話ししちゃったね。この年になってあんな妄想ばっかして…普通だったらひいちゃうよね。」


日向が乾いた自虐的な笑みを浮かべる。違う、そんな顔させたいんじゃない。


「俺はいいと思ったよ。」

「ふぇ?」

「日向のノート見て。こんなこと考えてるなんて、日向は女の子らしくて可愛いなって思った。」


これは俺の本音。
確かにぶっ飛んだ内容には驚いたけど、恋愛に憧れる日向のことを可愛いと思ったし、日向の描く『王子様』とやらが羨ましくて妬ましくなったほどだ。


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