
夏の秘密
第21章 看病
勇助「…」
男子「勇助、まだ寝ないのか?」
勇助「悪い…今電気消すから」
電気を消し
布団に入った勇助
しかし気になる事があるのか
なかなか眠る事が出来ず気づけば目的地
もなく
部屋から
出て行ってしまっていた
勇助「…」
何も考えず
気の向くまま足の向くまま
歩いたつもりだったが、たどり着いたの
は
夏と風太
二人の部屋の前だった
勇助「…」
ノックするワケでも
夏に声をかけるワケでもなく
ドアの前で立ち止まり立ち尽くしたまま
何かを
考えこんでしまった勇助
そんな時間が数分、数十分と経過した頃
部屋の中から…
ガタン(何かが落ちる音)
勇助「!?」
部屋の中から
何か物が落ちる音がした
様子が気になったが
この前、偶然中を覗いた時みたいに
夏と風太がキスを…それ以上の事をして
いたら…
勇助「…」
胸がざわついた
自分は…自分はやっぱり…
夏「痛っ…た…うわぁっ!!痛た…」
勇助「夏!!大丈夫か?」
夏「勇助?」
