
夏の秘密
第23章 夜の思い出
勇助「俺さ…」
夏「何」
勇助「…俺…兄ちゃんがいるんだ…」
夏「私と一緒だね」
勇助「…だな」
夏「どんなお兄さんなの?」
勇助「昔から勉強もスポーツも何やらし
ても完璧な人だった」
夏「それはプレッシャーだね…」
勇助「どんなに頑張っても…努力しても
兄ちゃんに敵わなくて…兄ちゃんが唯一
苦手だったサッカー始めたんだけど、結
局…サッカーでも敵わなくて…」
夏「…」
勇助「やり甲斐はある、でも好きかって
聞かれて素直に好きって言えない自分も
いて…」
夏「あんまり考え過ぎない方がいいよ?
気持ちのまま、体が動くままに行動すれ
ば、いつか答えは出るから、ねっ」
勇助「…ありがとう」
夏「あっ見て、流れ星!!」
勇助「どこ?」
夏「ほらっあそこ、あぁ~もう消えちゃ
った…」
勇助「…」
夏「また見れるかな?」
勇助「…夏」
夏「何?」
勇助「キス、してもいい?」
夏「…えっ…と…」
