
夏の秘密
第26章 文化祭
夏「みんなにも何か買って行こう」
勇助「そうだな」
暑い中
頑張っているクラスメイト達の為に
何か買って行こうと気になった店に入っ
た
その入口で
夏はある男性と擦れ違った
男性「美味しそう、いい匂い」
夏「…」
勇助「夏?」
夏「勇助…ごめん…」
勇助「夏?ちょっと…夏!?」
気がついたら
夏はその場から走り出していた
気のせいかもしれない、ただ単に似てる
だけかもしれない
でも…
夏「まさか…そんな…」
似ていた
擦れ違った男性
一瞬しか顔は見えなかったが晴に
行方不明になっている晴にそっくりだっ
た
背格好、面影、雰囲気
そして声までも…
夏「お兄ちゃん!?お兄ちゃん!?お兄
ちゃ…」
必死に
男性の後を追いかけたが
あまりの人の多さに途中で見失ってしま
った
夏「…っ…お兄ちゃん…」
