
夏の秘密
第30章 大好きだけど大嫌い
巧「気に入ってくれるといいけど」
勇助「…」
持った感じは軽い
しかし箱はかなり大きく
一体何が入っているのかドキドキしなが
ら
箱を開けてみると
中には…
勇助「タオル?」
巧「ボールとかシューズとかにしようと
思ったけど色々種類があって…」
勇助「ありがとう、でもこれブランド品
じゃん!?普通のでよかったのに…」
巧「でも吸収がよくて肌に優しい素材だ
って店員さんが言ってたから」
勇助「…はぁ」
巧「悪い…気に入らなかったよな…」
勇助「違う!!ありがたく使わせてもら
うよ、ありがとう」
巧「良かった」
勇助「…」
完璧な兄
勉強もスポーツも
女性への接し方も全てが完璧
でもちょっと抜けている、天然なところ
がある
それが唯一の欠点といえば
欠点だったが…
勇助「…兄ちゃん」
巧「?」
勇助「俺、ずっと兄ちゃんに憧れてたん
だ」
巧「勇助…」
勇助「でも兄ちゃんが嫌いだった…」
巧「…」
