テキストサイズ

夏の秘密

第31章 過去との決別



母親「風太、でしょう?」

風太「…」

母親「やっぱり、やっぱり風太だ」

風太「…」


すぐには気づかなかった
義母に少し似ていると思ったが
子供が産まれたとは聞いていないし別人
だろうと
そう思っていた
でも…


母親「私の事、覚えてない?」

風太「…覚えてますよ」

母親「良かった、あっ会うのは初めてよ
ね、息子の太一よ」

風太「息子…」


嬉しそうに
誇らしげに息子を見せる義母
子供が出来た事、産んだ事は知らなかっ
たが
変わらず幸せそうに暮らしているようで
なによりだった


義母「ねえ、お茶しない?」

風太「…でも」

義母「久しぶりなんだからいいじゃない
少しだけだから、ねっ」

風太「…じゃあ」


断りたかったが
後々、寮に来られても迷惑な為
風太は仕方なく義母と一緒に近くの店へ
入った


ストーリーメニュー

TOPTOPへ