テキストサイズ

夏の秘密

第31章 過去との決別



義母「あなたのお父さんと結婚したけど
物足りなかったって言うか…」

風太「…」

義母「まあでも、今はこの子の為に毎日
頑張ってるんだけどね」

風太「…反省してないんですね」

義母「えっ?」

風太「あの日の事…」

義母「反省してるわよ、だから今は」

風太「俺がどんな思いで今日まで生きて
きたか…あなたにはわからないでしょう
ね…」

義母「風太…」

風太「あの日、あなたにあんな事されて
俺がどんな気持ちだったか…」

義母「風太、でもね」

風太「誰にも言えなかった!!誰にも…
先生にも友達にも…父さんにも…言える
ワケなかった…母親に襲われたなんて…
言えるワケなかった…」

義母「…」


あの日の事を
辛い気持ちを思い出したからか
いつの間にか風太の目からは涙が流れて
いた
時間が経っているとはいえ
あの日の出来事は今も風太の心を苦しめ
続けていた


ストーリーメニュー

TOPTOPへ