
夏の秘密
第32章 女子会
父「…悪かったな」
夏「えっ?」
父「晴を探す為とはいえ男子校に入れな
んて無理な事頼んで…」
夏「最初はどうなる事かと思ったけど…
でも今じゃ友達…」
父「もう少しの辛抱だからな」
夏「…」
父「晴が戻ったらすぐ、元の学校に戻れ
るように手続きするから」
夏「…うん」
わかっていた
最初から期限付きだった
どんなに男っぽく演じようと
女の夏が男子校に通い続ける事には無理
があり
目的を果たしたら
正体がバレる前に辞めなければ…
夏「…」
海「夏?まだ~?」
夏「あっごめん、すぐ行くから」
夏は急いで
お茶とお茶菓子を用意し
海の待つ二階の自分の部屋へ向かった
海を先に行かせたが
自分の部屋
散らかっていないか
ホコリっぽくないか不安だったが
父がちゃんと掃除してくれていたようで
部屋は
綺麗だった
海「遅いよ」
夏「ごめんね、お茶の準備してて…」
海「お茶なんていいから座って」
