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夏の秘密

第33章 再会



夏「…」


それから
どれくらいの時間が経ったのか
時計を見るのが怖くて、その場から動か
ず、じっと
ベンチに座っていた夏
そしてついに…


夏「…!!」


誰かが
自分の肩を叩いた
胸がドキドキして緊張していた
必死に平静を装い後ろを振り返った夏
すると
そこには…


夏「…」

晴「夏、久しぶり」

夏「お兄っ…お兄ちゃ…んっ…」

晴「元気だったか?」

夏「元気…元気だっ…っ…」

晴「夏?」

夏「…っ…うわぁぁぁぁ!!」


泣かない
絶対に泣かないと
そう決めていたのに
晴の姿を見たら、その声を聞いたら
安心したのかドッと涙が溢れ出し止まら
なかった


夏「うわぁぁぁ…あぁぁぁぁ…」

晴「夏、ちょっと」

夏「うわぁぁぁぁぁ…」


周りのみんなが
心配そうに自分達を見ている
恥ずかしい、晴に迷惑かけたくないのに
晴の声を聞く度、胸がドキドキして
嬉しくて
しばらくの間
涙が止まらなかった


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