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夏の秘密

第37章 それぞれの想い



夏「…」


部屋に入ってすぐに気づいたが
部屋には引っ越し会社の段ボールが並び
荷造りの途中

そんな感じだった


総一郎「適当に座って」

夏「…はいっ」

風太「…」

勇助「…」


夏を先頭にし少し後退した場所に
風太と勇助は並んで
座った


総一郎「で、何?」

夏「…二人から聞いた…先生、先生学校
辞めたって本当なの?」

総一郎「…あぁ」


教師を辞めた事
あっさり認めた総一郎

しかも総一郎は
少しも悪びれた様子がなく
「だから何?」といった雰囲気で…


総一郎「だからもう先生じゃない」

夏「どうして…」

総一郎「何」

夏「どうして何も言っ…」

総一郎「言ったらどうにかなった?」

夏「えっ」

風太「高野」

総一郎「俺が教師辞めるって夏に言った
ら何か変わった?」

夏「それは…」

総一郎「何も変わらないよ、だから言わ
なかったんだよ、最初から…」


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