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乾いた空

第1章 一章




奴等は一つの屍に6羽も集っていた。


格好の食料だからな。

奴等にあまり気付かれ無いように枝を拾っては、車から何個かレモンを取り出し小屋へ向かいながら、屍となった鹿が何故頂上を目指したのか気になっていた。

頂上さえ、
目指さなければ、群れから離れずに迷うことも無く、ましてや屍となって、奴等の餌になることもなかったであろう。



そのことは後で理解するようになるとは、今は思っても見なかった。



パズルの最後の一面ということも。


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