乾いた空
第1章 一章
今度は自分の番がきたのであろう。
山には神がいる。
その山を散々汚してきた自分に罰が下ったんだ。
それに死神もいる……
そう感じた瞬間、
身体中が一瞬熱をおびた感じがした。
バシッ!
バシッ!
自分の頬が少しヒリヒリする。
「お兄さん、
起きて!起きてよー!」
「……大…丈夫、君は……?」
「私は身を縮めたからかな、かすり傷だけど、お兄さんが……」
「心配……して、くれるんだね、優しい…ね。」
「当たり前でしょ、何馬鹿言ってんの?」
少女は泣きそうな大きな声で僕の目を見て言った。
夜でも分かる透き通った目だった。