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壊れた御守り

第3章 麻美の病気

麻美がいじめを受けている。


さっきの仲良さげに集まってたのは


喋っていたわけじゃない。


何かひどいことを言われていただけだったんだ。


麻美が走ったのは、あいつらに何か言われたから?


大方、サボるから目つけられたんだろうけど…。




いじめられないようにサボんなきゃいい話じゃんか。



なんで麻美は…。



『先生、浅野の親は?』



ふと気になって聞くと、先生は顔を曇らせた。




『浅野には、身内がいないんだ…』



は?



何?



そんなんあるのか?


だって今、麻美はすごく苦しんでて



誰よりも親にいてほしいはずなのに。



『じゃあ、どうすんだよ』



『先生がなんとかするから、小南は浅野についててやれ』






俺は先生が診察室に入っていくのを確認して、浅野の病室に入った。



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