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壊れた御守り

第4章 心配

あれから、麻美は女子の輪の中に上手く乗っかれてるみたいだ。



体調も良好みたいだし、本人も元気そうで…。




だけど、心配だった。



「麻美ちゃーん。おいでー?」



「今行くー」





「…慶太、何女子らばっか見てんの?」



「わっ!!健太?なんだよ。お前隣クラスだろー?」



気付くと健太がいて、にやにやしながら俺をみていた。



「女子に気になるやつでもいる?」



「だぁほ。そんなんじゃねぇよ。」



別に、何でもない。


楽しそうだし、何の問題もなさそう。



だけど、心配だった。




「ははーん。浅野かぁ…」


何かを企んでる笑いを含めて、健太は言った。


麻美の名前を。


「はぁ!?なんで麻美が出てくんだよ」



「つぅか、お前いつの間に麻美って呼ぶようになったんだよ?」



面白くなさそうに、健太は俺を若干睨んだ。



「別にいいだろ。普通じゃね?」



「お前、名前で呼ぶ女子、浅野しかいねぇじゃん」




「うっせぇな。もうお前黙れよ」




健太は俺が一言言うと、素直に黙った。



気付くといつの間にか俺はまた、女子が楽しそうにするのを眺めていた。



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