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壊れた御守り

第4章 心配

「小南…どうした?」



「……悪ぃ」



俺ははっと我に返って静かに座った。



「慶ちゃん…?あたしとリレーするの嫌?」




「別に…」




そうじゃねぇんだよ。



わかってんのか?麻美。



リレーって、走るんだぞ。




お前がもし、走れたとしても



絶対体調悪くなるじゃん。



俺は麻美が嫌なわけじゃない。



麻美が走るのが嫌なわけじゃない。




「……足引っ張んなよ。麻美」



「ひどっ!!わかってまーす」





俺はさ、麻美の苦しむ姿を見たくないだけなんだ。




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