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壊れた御守り

第6章 麻美or健太

「好き…って……」


なんだ?何が起こってる?



健太のこんな顔、見たことねぇよ。



こいつ、誰だ?



てか、こいつが麻美を好き…?




「お前が…慶太が浅野を好きなのかと思ってたから黙ってたけど、
お前、違うって言うから…」




「な、何で俺にそんなこと報告すんだよ…」




健太はそれまで逸らしていた目を俺に向けて、



真剣な顔になった。



「な、なんだよ」



「だから、好きじゃないなら…浅野から離れてくれよ……」




“好きじゃないなら”




“離れる”




2つの言葉がぐるぐるとループが繰り返される。




俺は、真剣な健太を目の前にして




すぐには言葉が出てこなかった。




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