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官能的大恋愛

第15章 結婚という二文字

「ちょっと、ちょっと、今のイケメンは誰よ?何をもらったのよ?」

仲良しのおばさんが、わざわざ近寄ってきて言う。

「さぁ、知らないですね。鼻水すすったらティッシュくれただけですよ」

「最近あんた、妙に女びちゃってるから、ついに声掛けてきたのかなぁ~と思って」

「ついに?」

女びてるって、女だし。

「あんた、あのスーツ男。最近しょっちゅう店に来るじゃんよ」

「へぇ」

全然興味なし。

「いつもいつも、あんたの側を通ったりレジもあんたのレジに入ったり。気が付かなかった?」

「いやいやだからって、何なの?って感じなんすけど」

優しいって思えばいいの?

カッコいいって思えばいいの?

「ふぅ~ん」

「やだぁ、もぉ」

「やだやだぁ、もぉ」

と、こっそり棚に隠れてケタケタ笑っていた。

私、こういう話できる人って大好きなの。

どっかの普通の平々凡々の奥様だとか、子持ちの主婦だとかって、いつも思うんだけど

話が現実過ぎて、全く面白くない。

旦那なんぞ、知るか。
愚痴愚痴言うなら、別れりゃいいやん。

子どもなんぞ、知るかよ。
そんなもんでイチイチ自分の時間、無くしたくない。

自分の人生や時間に、支障が出るか出ないかなんて、最初からもう大人なんだから、分かるもんじゃん。

いつも言い訳がましいから、話聞いてるとイライラすんの。

自分の楽しみ、まるでない感じがして。

だから、結婚したくないんだよ私は。

でも、中にはそういう自分の求めてる会話が出来る相手も居るから。

例えば、ナガタッチもそうだけど。

そういう人は、大切にしたいの。

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