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官能的大恋愛

第15章 結婚という二文字

慌てて階段をドタドタと降りて、一喝する。

「誰の話!」

家族が私の方をパッと見る。

嫁さんが一言、

「お姉さん、彼氏出来てよかったですね☆」

こんな事で、よかったと言われる私は。

「何だよ、姉ちゃん。聞いたぞ、朝帰りだって?」

弟のニヤニヤした顔に、

「うるさい!」

「いやまぁ、お父さんはいつでも嫁に出す覚悟は出来てるからね」

「こらっ!勝手に何を言ってんだ?」

私は父を叱る。

「え?違うの?そういうつもりじゃないと、お母さんも困るんだけど」

「はぁ?!体裁なんちゃらの話か、また!」

母に対しても声を上げた。

「そんな大きな声で叫びなさんな」

耳を押さえて、母は厄介そうに言った。

あだだだーーーっ…

この家族とまともに戦ってたら、頭痛くなってきた。

風邪が悪化するといけないから、また自分の部屋に籠ろう。

結婚……

ナガタッチと結婚……

そんな事出来る訳ない。

ちゃんとしたプロダクションに所属する、AV男優であっても、れっきとした俳優だ。

ナガタッチだって、そんな結婚なんて二文字、誰とも目指したりなんかしてない。

私も…そうだもん…。

でも、それも今気が付いちゃったんだけど…。

相手次第なんだって事。

それから、本気で好きだっていう…気持ち次第なんだって事。

こんな気持ちの大きさで、みんな結婚するんだろうね。

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