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官能的大恋愛

第19章 素直にI'm sorryキスをしたくて

ジタバタして、何度もうなずいた。

すると私をギュッとナガタッチは自分の方へと引き寄せて、

「だから、そんな時は俺がトシコッチが素直になれるキッカケを作ってあげるから、安心して胸の内を俺だけには、しっかり伝えてね?」

真剣な目をしている。

「はい」

私も真剣に返事を返した。

「俺はぁ、バカ正直で単純過ぎて無神経に自分の気持ち伝えて、逆に傷付けちゃう事が多いもんだからさぁ…そんな時は、ちゃんと傷付いたって教えてね?」

「はい」

「トシコッチは…可愛いよ。素直で嘘付けない所が、君の魅力だよ」

「ありがと」

じゃあ、優しいナガタッチにさっそく聞いてもいいかな。

もう一つの疑問を。

「ナガタッチ…かなえって誰なのぉ?」

「かなえ???」

…………。

あんまり変に沈黙が長いと不安になるよ。

「その人と中華料理屋に行ったの?」

「…ちょっと待ってて」

ナガタッチはソファーに無造作に置かれたカバンから、一枚の紙を出して、私に手渡した。

「見てこれ」

えっ?

そこには、『女性のための、女性による、性的欲求をかなえる。新しいプロジェクト。完全官能的ドラマ仕立ての、DVDをネットのみで販売致します。予約はこちらで…かなえプロダクション』

私はナガタッチを見上げる。

「俺、そこのドラマに出演が決定してるんだ。エロメンってやつ」

「え?イケメンじゃなくて?」

「エロメンって、今どきの女の子たちは言うらしいよ、AV男優の事を」

「そうなんだぁ」

勉強になったなぁ。

疑りなんてものは、とっくにブッ飛んでしまった。

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