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官能的大恋愛

第1章 幸せを感じる時

パートを夕方で終えて、帰宅する。

今でも、この年で家族と普通に住んでいる。

弟は、結婚して家を出ている。

父はもうすぐ定年を迎えて、母は自宅で縫い物の内職をする。

私は自宅に帰ると、部屋に真っ先に逃げるように閉じ籠もる。

また、小言を言われるから。

何度も言うけど、35歳の独身。彼氏なしのパート勤め。

保険や年金は会社負担とは言え、少ない収入はほとんど自分の趣味に費やしてる。

家には食費すらも入れていない、片身の狭い思いでいるのは確かだから。

父は長男夫婦と二世帯にリフォームして、一緒に住みたいみたいで、私が居ると何かと厄介みたい。

早く嫁に行けーって、言うし。

母はもうすぐ定年を迎える父との、その後の生活面での収入源が気掛かりみたいで、私が居ると余分な出費が掛かって何かと厄介みたい。

早く結婚してーって、言うし。

毎日毎日、小言ばかり言われたら性格だって根暗で、ひねくれたりもするっての。

独身の友人たちは、バリバリ仕事してるから私の悩みは親身に、尚且つ切実に聞いてくれる。

でも、結局。

「親の体裁だから、気にすんなー」って。

我が身を慰めるように、私に言ってくれる。

そうだよね!…そうなんだよね!!

って、納得する。

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