アダルト撮影会
第1章 最低な誕生日プレゼント
「何が入ってるんだろう…」
ガサゴソと音を立てて箱を開け、ビニールを開く。
出てきたのはマグカップなんてそんな物じゃなくて、…どこからどうみても大人の玩具。ローターだ。
「…っサイッテー」
今日だけで、最低な誕生日プレゼントを幾つも貰ってしまった。
ヴヴヴ、とバイブレーションがなり、仕事用の携帯がメール受信を知らせる。
川端さんからの、【誕生日おめでとう。今日はゆっくり休んで】。
「ほんとに……最低」
頬を滑り落ちる雫が、涙なんて信じない。そう心に言い聞かせ、只管涙無しで泣いていた。