
貧乳ヒメと書かない作家
第15章 比較と乖離2
――誤算だった。
まさか千春ちゃんが来るなんて。
如月はイライラと爪を噛んだ。
計画ではあのまま桐生を襲うつもりだった。
あわよくば桐生を自分のものに出来たし、
そうでなくても逆に桐生に襲われたとして、弱みを握るつもりだった。
それが如月のいつもの手だった。
デビュー前にそうしてきたように。
デビュー前、如月は漫画の実力はあったが、今一つ売れなかったのだ。
それは宣伝の甘さにあると睨んでいた。
そして如月はその豊満な躯を利用したのだ。
当時の広報担当、本屋の店員、店長、そして編集長など。
そして今の如月がいる。
