
貧乳ヒメと書かない作家
第15章 比較と乖離2
その部屋には多種多様なコスプレ衣装や小物がズラリと並んでいた。
「ふぅっ」
渡来野はそこから手錠と白い布とバイブ・ローターを取った。
元々この衣装は如月が漫画をかくさいに参考にするために取り寄せた物だった。
ところが最近ではどうもコスプレに目覚めてしまったらしく、編集担当の自分にもそれを半ば強制的に進めてきたのだ。
そして時々、漫画に行き詰まったりした時はこうして気晴らしのように夜の相手をするのが渡来野の仕事の一つとなっていた。
もちろん公にはしていないが。
今はちょうど執事が主人公の漫画を書いているので自然渡来野も執事になっていた。
「桐生もそうだし、
どうして物書きってのは変わり者が多いんだ…」
嫌いではなかったが。
