貧乳ヒメと書かない作家
第22章 とある奇策
5人は改札をでた。
場所は
『箱根湯本駅』
「じゃあ、私たちは先にホテルに荷物置いてから行くから、そちらで自由に回ってていいからね」
如月はあっけらかんとして言った。
松田もそのつもりだったようで地図と地下鉄パスポートを渡すと如月と渡来野のペアを見送った。
「お二人はどうします?」
千春は桐生と顔を見合わせた。
「地図みてもよく分かんないから松田さんとも一緒がいいです」
「なんだよー俺じゃ不安なのかよー」
「うん」
「ぁー…」
千春の間髪入れない返事にいじけて座り込んだ桐生をよそに、
「松田さん一人になっちゃうし」
と千春がいうと、松田が微笑んで、「いぇ、後で一人合流することになってるんですよ」
「え?まさか…」
千春が両頬を押さえて驚いたので、松田は慌てて
「彼女じゃないですよ!
新人の作家さんなんですけどね」
と言った。
新人の作家?
でもなんでだろ?
聞く前に松田が腕時計をきにしだしたのを見た千春。
「じゃあとりあえず行きますか」
まぁ、時間はあるんだからその内わかるかな。
今日は楽しもう!