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貧乳ヒメと書かない作家

第23章 いどう

「キツいな~」

4人は長い階段を上って行った。

「石がゴロゴロしてるからきをつけて下さいね」
無駄な動きの多い桐生をたしなめるように松田が言った。
そういう松田も半分登ってきただけなのに一番疲れて見えた。

「ホラホラ頑張って!」
千春はそっと桐生の耳元で囁く。「一番に着いたらキスしてあげるよ」

途端にスピードを上げて駆け上がって行った。

「あっちょっと待って!」

千春もそれに続く。

「お二人恋人同士なんですね」と立木。

「はい…ふぅ…」

「かが…松田さん大丈夫ですか?」

立木がヘルプしようと松田に近寄った。

「ぁ!!」

立木は足下にあった石に足をとられて前のめりに倒れてしまった。

拍子に松田の肩を掴んで体制を立て直しかけたが、弱る松田には支えきれず地面へダイブしてしまった。

「すみませ……!!」

立木が目をあけるとすぐ目の前に松田の顔が見えた。

立木は顔を赤らめてさっと体を起こした。


だめ…やっぱり、


ドキドキする。


自分は…男なんだぞ…!!


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