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貧乳ヒメと書かない作家

第26章 めざめ

こちらはところかわって隣のホモ疑惑の立木と松田の部屋。

―やれやれ、長風呂になっちゃったよ。

松田は少しのぼせ気味で部屋に戻った。

「あ、待ってましたよ。…松田さん。

一緒にどうですか?」

大分前に上がったであろう立木がビールを用意してくれていた。


「悪いね~。待っててくれてたんだ」

「せっかく2人なんでお話でもしようかと思いまして」

立木が照れながら言った。

千春がいたらきっとツッコンでいたに違いない。

「今日は楽しかった?」
松田はグッとビールを飲んだ。

「はいっおかげさまで!
関所とかもうコーフンしましたよ」

「そうなの?」

正直関所は人形が怖かったけどな…。

「昔の偉人がここを通ったのかと思うと

もう…」


そのさきは言葉にならない呻きのようだった。


「もしかして立木君、結構オタクだったり?」


「まぁそうですね。
個人的には真田幸村とか伊達正宗とか…高杉さんも捨てがたいですね」

「なんか懐かしいなぁ」
松田が遠い目で言った。
「僕が大学通ってたとき、サークルに同じような事いってたコがいたよ」


「…えっ?」


「まぁ昔の話だよ」

松田は欠伸をして敷かれた布団に横になった。

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