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貧乳ヒメと書かない作家

第11章 追求する本能

「如月先生?!」

松田は冷や汗物だ。


「あたし、桐生君が連載うまく進んでないの、あのこのせいじゃないかって思ってるの」


「そ んな ことはないと 思います け ど」


「本当?」

ぎゅうぎゅうと如月が迫ってくるので松田は動揺してしまっていた。話し方もぎこちない。

それに、ちょっと視線を下にすると如月のふくよかな胸の谷間が見えるのだから。


「何か言い寄られたりしてなかった?」

例えば今の如月先生みたいに?

松田はそうツッコミたい衝動を堪え、必死に言葉を探した。女の人に、それもこんな美人にいい寄られることなど、ほとんどない。



「あの、そ、そんなことはないですよ。

この前も締め切り間近だった時、僕の代わりに原稿もらってきてくれましたし…」


「そうなんだ。

良かったわ」


如月が絡み付いた腕を緩めた。



松田はホッと息をついた。肩の力が抜けていく。

少し余裕の出来た松田が、ふと思い出し、

「あ、そうだ。

それにこの前なんか、桐生先生と読み合わせとかしてて、
てっきり桐生先生の手が風戸さんのパンツに入ってるように見えてたんですよ。

僕の見間違えだったんですけどね!」

松田は軽く笑いながら言った。



一瞬


如月の表情が冷たく見えた。


「如月先生?」


「それって…


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