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貧乳ヒメと書かない作家

第12章 松田、手玉にとられる

如月は恍惚状態で
横たわったまま、しばらく余韻に浸っていた。

呼吸とともにその胸もゆっくりと上下している。


松田の方といえば、
久しぶりの激しい運動と快楽で大分息がきれていた。

まだ自分の肌に如月の柔らかい肉体の感触が残っている。

なんだか不思議な気分だ。


「裕哉?」

如月が火照った体を起こして言った。

「っん…?」


「すごく疲れてるみたい大丈夫?」


松田は肩で呼吸していた。

「昔から体育系は…苦手で。
体力ないんです、
いつも成績表、五段階で2とか…

学生時代はもっぱら文化系でしたし」

「あら、本当?


でも

保健は点数よかったんじゃないの?」


松田は、ははは…と力なく笑った。

「そういえばもう3時になるけど大丈夫?
なんなら今晩は泊ま…」

女性の部屋らしい、壁掛け式の可愛いクマ柄の時計が真夜中過ぎだということを示していた。

「えぇっ!
もうそんなですかっ!わっ本当だ!帰らないと!

しまった!明日仕事!大変だ!

ぁ、そうだっあぁ、そのままだ」


慌てて脱ぎ捨てたズボンの中からハンカチを取り出し、如月のお腹に付いた精子を拭いた。


松田のあわてっぷりが面白くて如月はクスクス笑っていた。面白いわ、この子。


「別にいいのに」


「あの、なんていうか…今日はありがとうございました」

そういいながら服を着ようとするが、上手く頭が入らない。おかしいなぁ…。

「あははっそれ、袖だと思うわよ、慌てないで」

如月が目頭に涙を溜めて笑いながら教えた。「あーおかしいっ」

「ーーあ。本当だ」

松田はなんとか体に見合う場所に服を着る。


「わたしの方こそ。
お礼だなんていっときながら結局…」

少女の様に恥じらう如月。その姿ははっきりと見えない松田の目にも克明に映った。

「そうだ、

あのね、裕哉…




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