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貧乳ヒメと書かない作家

第13章 新人指導

松田がピンと人差し指を指先を上に向けた。

「ところで、風戸さん。編集者にとって、いかに作家さんね書いてもらうかがとても重要だし、これが仕事なんだけど、なかなか、作家さんは書いてくれなかったりする」

「は、はいっ」

「そこで、……ものすごく端的な質問をするけど、編集者が一番してはいけない事ってなんだと考えますか?」

少しもったいぶった言い方で松田が言った。

「えっ…」

してはいけない事?してはいけない事…。


もしかしてやっぱりばれてたの?


千春の脳裏に先日までの情交が駆け巡った。
作家先生との…。してはいけない事。

甘い時間。目が眩む程の快楽。
そして、深く黒い桐生先生の瞳…。




「えと、あの、そのそれは勢いというかっそれしかなったと言うかっ…」

千春は思い出して、頭がパニック状態になり、意味の分からない単語をいくつか口走った。



「ーー少し考える時間あげればよかったかな。
実はね、僕が先輩から言われたことだったんだ。いい機会だから、一回聞いてみようと思って」

「え?あ、なんだ…」

「ん?」松田がきょとんとした表情。

「いえ!続けて下さい!」









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