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素直になろうよ

第3章 期待と勘違いと諦めと未練-恋なんてそんなもの

「好きな人はいます・・けど、無理。絶対無理。一生片思いです。俺って不幸だ・・見てるだけなんて・・」


「なんだ、当たってみろよ。お前、仕事じゃ向こう見ずなとこあるくせに、プライベートでそんなに情けないなんて」





当たっていいのか?



あんたが


今、それを俺に言うなんて。



「当たって砕けたら、俺もう何にも出来なくなる自信あるんですけど、それでもいいですか?」




「仕事に差し障るならやめとけ」



そう言ってちょっと笑った顔が、胸を貫いた。




痛い。




すげぇ、痛い。




高校の頃、盲腸で腹が痛くなったとき、これ以上の痛みはないって思ったけど。
今思えば、あんな痛みなんか、屁でもなかった。





今、この胸の痛みは、半端ない。

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