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カイザー・ロボット

第7章 登場!謎の僧侶〔尾方咲衣紋〕

『咲衣紋さんのお父さんって、どんな人なんだ?』
達也がそう尋ねると、咲衣紋は故郷にいる父親の話を始めた。
『私の父〔尾方雀衣紋〕は、〔尾方家〕の現当主で村で唯一の神社〔阿弥陀神社〕の神主でもある。とても厳格な人で私は幼い頃からそんな父のもとで厳しく育てられた。ところが、私が16になったある日、些細な事で父と口論になり、私は勘当同然で〔尾方家〕を飛び出し、それから私は全国を旅して回っていくうちにここへ辿り着いたのだ。』
『………………。』
咲衣紋の生い立ちを聞いた達也は言葉が出ず、ただ黙っているしかなかった。
『すまぬな、達也殿。まだ幼子であるそなたにこんな話をしてしまうとは………かたじけない。』
『あっ、いや………別に………。』
結局、二人は夕方の4時過ぎまで待ち続けた。
すると玄関口からガチャッとドアが開く音が聞こえた。
『誰だろうか?』
『きっと博士が帰って来たんだよ!』
『何故、博士が帰って来たとわかるのだ?』

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