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カイザー・ロボット

第7章 登場!謎の僧侶〔尾方咲衣紋〕

『残念だけど、博士はここにいないよ。何でか知らねーけどな。』
『そうか。すまぬが、しばらくの間ここで待たせてもらえぬだろうか?』
『………………。』
達也は少し考え込んだ。
『わかったよ。あそこにあるソファに座ってな。』
『かたじけない。』
咲衣紋は、そう言って奥のソファへと向かった。
二人はソファに腰をかけ、会話を交わした。
『そうか。そなたは、あの有名な鉄道会社の社長のご子息なのか。』
『そうさ!あの会社は元々、俺のじいちゃん〔龍ヶ崎達造〕が建てた会社で、じいちゃんが死んだ後に父さんが会社を継いだんだ。』
『そうか………。そなたの父上が………。』
達也が嬉しそうに父親の話をすると咲衣紋は、そう言ってふと悲しげな表情を浮かべた。
『どうかしたのか?』
『あっ、いや………故郷にいる父の事を思い出してな。』
『そういや咲衣紋さんは、〔阿弥陀村〕から来たって言ってたよな?』
『あぁ。この街外れにある小さな村が私の故郷だ。』

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