
わたしたちの初恋
第1章 桜咲く
入学式も終わり、心機一転頑張ろう!という気持ちになれたのも、つかの間…。
「咲希ちゃん!行こう?」
「うん…っ」
「あれ?咲希、須藤くんとどっか行くの?」
弥生ちゃんがわたしの肩に手をポンと置きながら話しかけて来た。
「あっ!弥生ちゃん!そおなの!ちょっと緊張しちゃって…っ」
わたしは、小声で弥生ちゃんに助けを求めた。
「咲希、須藤くん好きになったんでしょ?」
弥生ちゃんは、ニヤっと笑って、すべてお見通しみたい。恥ずかしいな。
「わたし一目惚れなんてすると思わなかったもん…」
わたしにとって、これは、初恋なんです。どうしたらいいのか戸惑いまくり。
