テキストサイズ

ノンケのごとく♂

第2章 漢はホモだち♂が少ない

 





陽彦「ふむむ」



 ランチタイム真っ盛りの学食に居合わせるは、お腹を空かせた年頃ダンジたち。そこは先の体育館に負けず劣らず、学ランの松崎しげる色でいっぱいだった。


 いっぱいだったのだが、やはり入学式会場とは異なり一年生ダンジよりも二年生三年生方のほうが多かった。いっぱい先輩だった。



陽彦「ああ因みに漢はダンジは大好きだが、ダン輩(自分の年齢より目上、年上の♂)はあんまり得意じゃありません」



 絶体絶命の主人公を前にぺらぺらと自分の弱点を話す悪役のように、漢。そもそも人混み事態、あまり得意じゃありません。


 意外と、人見尻だったりすることもないこともないのかも知れない。あんまり認めたくないこともないこともないのだけれど。



陽彦「どれどれメニューは、と」



 おれは一瞬、自分の中に浮かびかけたものを打ち消すかのように、薔薇色学園の学食特有の豊富なメニュー取り揃えを物色した。



陽彦「あの美系ダンジのお尻……若しくは体育会系ダンジのお尻……いや、あの眼鏡ダンジのお尻もいいな」


陽彦「ようし、決めたぞっ。今日は、あの可愛い系ダンジのカレーアヌス定食にしよっと」



 豊富なメニュー(松崎しげる色の人混み)から、G(ゲイ)級グルメを選ぶ。そして彼に『ゲイのメモリー』というトラウマを刻んであげるべく、そのキュートなお尻に手を伸ばす!





?「ちょっと」


 パシッ。





 ……しかし、その手は、突如漢と可愛い系ダンジの間に割って入ってきた第三の松崎しげる色によって掴まれた。






 

ストーリーメニュー

TOPTOPへ