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永遠(トワ)に愛す

第3章 …運命(サダメ)…

 
 
 
 でも…悩みはもう一つ ある‥‥
 
 
 
朝食を終え、デザートのフルーツ盛り合わせを響夜に食べさせてもらっていた。
 
 
 
 この過保護っぷりもそ うだけど…
 お母さん‥お父さんや 友達に会いたい‥‥
 
「…ねぇ‥響夜‥‥」
 
「なんだ?」
 
「‥‥その…
 お母さんとお父さんに …友達に会いたいなぁ って‥‥」
 
 
 
言いにくそうに話すりんに、響夜は持っていたフォークを果物に突き刺し‥真剣な眼差しで見つめた‥‥
 
 
 
「りん…お前に言ってな いことがある‥‥
 …俺が記憶を操作して お前はこの世に存在し ていないことになって いる‥‥」
 
 
 っ!?えっ…?
 
 
「俺の身勝手な想いだ… お前を俺だけのものに したかった‥‥
 ただ‥それだけで
 俺は‥全てをお前から 奪った‥‥」
 
 
 
その言葉に胸がキュンッと締めつけられる、りんはその美貌を見つめ返した…
 
 
 
 こんな状況でも…
 響夜の独占欲にドキド キしてる自分がいる… 
「‥‥わたしが存在して いないってことは…
 お母さんとお父さんは 心配してないんだよね …?
 それならいいかな…
 …わたし…
 あの時‥響夜の手を取 ったこと…後悔してな いよ」
 
「りん…」
 
「だって…
 8年も想い続けてた人 と一緒にいられるなん て幸せ過ぎる」
 
 
 
ニコッと微笑むりんに、響夜はいきなり唇を重ねた―――
 
 
 
「んっ‥‥んんっ…ふっ ‥‥」
 
 
 
深く優しいキスに、思わず吐息と声を漏らした… 
 
 
「お前を‥一生幸せにす る‥‥
 どんな望みも叶えてや る」
 
「ほんと…?」
 
「ああ」
 
「…じゃあ―――‥‥」 
 
 
 
 

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